九日の金曜、名前ばかりよく知っていて、観たことがなかった小津安二郎監督の映画を観てきました。早稲田松竹の小津安二郎二本立て、番組は『東京物語』と『麥秋』です。
いい映画なんだろうなとは思っていたものの、これほどまでに泣かされるとは思っていませんでした。故郷に親を置いて東京に出てきている娘として、またはいつかはだれかと結婚するかもしれない娘として、いちいちぐさぐさ来るんですもの。
感動しすぎてほとんど落ち込んだので、二回ずつ観てこようと思っていたのに、『東京物語』『麦秋』の順に観てすぐ帰ってきてしまいました。次に観るなら家でひとりでDVD鑑賞にします。
『東京物語』 (1953)
わたしと両親もいつか疎遠になっておたがい持てあましてしまうのだろうか、とか、やっぱり離れて暮らすなら親の死に目には会えないものと覚悟したほうがいいのだろうか、とか、いろいろ凹みました。
俳優がカメラをまっすぐ見てせりふを言うのに、はじめちょっととまどいました。わたしは登場人物が観客にむかって話しかける映画が好きなんですけれど、それとも違うし、変わっている。おもしろいですね。
『麥秋』 (1951)
驚くほど現代的。主人公の紀子とその兄嫁や、独身仲間の友人と話す場面がいい。銀座で買ってきたケーキをめぐる会話にはくすくす笑ってしまいました。
これも幕切れに大泣きでした。「欲をいえばきりがないけれど…」ってお父さんが言うところ。紀子が結婚することになる男の母親が、「ほんと、ほんとに来てくれるの。ありがとう、ありがとう」って泣くところもただただすばらしいです。





